アフタースクール

公式サイト⇒http://www.after-school.jp/index.html
評判の良さを聞いてアフタースクール観てきました。感想としては、「騙される快感にひたれる映画。」でした。

母校の中学校で働く、人の良い教師・神野のもとに、かつての同級生だと名乗る怪しい探偵が訪ねてくる。探偵は神野の親友で同じく同級生、現在は一流企業に勤めるサラリーマン・木村の行方を追っていた。心ならずも神野は木村探しに巻き込まれてしまう??

人を疑うことを知らない男と人の裏側ばかり見てきた男。ちぐはぐコンビの捜索活動から、神野の知らなかった友人・木村の一面が次々と明らかになり、物語は思いもよらぬ方向へと転がりだす!

物語の導入部分は上記なのですが、実を言うとこれ以上話すと、すぐにネタバレにひっかかりそうな映画でもあります。
脚本はずいぶんと練られていて、結構複雑な内容を構成の巧みさで理解しやすくなっていたり、伏線も細かい部分にいたる所まで回収されていました。そして何より、ミスリードの上手さには、唸らされましたね。ミステリー小説でも手品でもそうなんですけど、フェアに騙してもらう快感ってのはありますよね。
役者さんでは、物語の進行役となった佐々木蔵之介さんのチンピラ風な演技が特に良かったですね。堺雅人さんのいい人っぽいんだけど腹に一物ありそうな笑顔もいい。
シーンとしては、後半の「お前がつまらないのは、 お前のせいだ。」という台詞が、それまでどちらかというと構成の妙といった技巧的な作りの中で、直球で投げ込まれた熱いメッセージを感じてジーンとしました。

こんな邦画が沢山出てきたら日本映画界は安泰だなと思わせるような良い映画でした。
あと、これから見る人はエンドロールの後にも、ちょっとしたシーンがあるので最後まで席を立たない方がいいですよ。