隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

公式サイト⇒http://www.kakushi-toride.jp/index.html
感想は「中盤から終盤にかけて不満点が残るもののお気楽時代劇として楽しめました。」という所です。
隠し砦の三悪人といえば、ご存知黒澤作品で、あのスターウォーズの参考にしたという有名な作品ですよね。といっても、私は大学生時代に観たので、あまり記憶はなかったです。あれっ、ストーリーと主人公が違ってるかというくらいで、細部がどう違ってるかまでは分かりませんでした。
今作では、C-3POR2-D2のモデルともなった2人組の百姓のうち、一人が主人公となっています。

といっても、ストーリー的には、リメイク作品としてはだいぶ再構成されていて、隠し砦の三悪人というよりは、ルパン三世カリオストロの城のような雰囲気となっています。身分違いのプラトニックな恋とか砦での決戦とか。それはそれで悪い訳じゃないんだけど、序盤に血を流して死んじゃう場面とか、戦争による貧民とか重い部分も同時にでてくるので、軽さと重さのバランスがちぐはぐさを感じました。

役者陣は、主人公の松本潤さんは、結構野卑な農民を演じてて、もっと農民っぽくない王子様風になっちゃうんだろうなぁという予測をいい意味で裏切ってくれました。椎名吉平さんはダースベイダーの扮装してましたが、存在感ありましたし。宮川大輔さんも狂言まわしとして巧みでしたしね。長澤まさみさんは、はじめの男装は良かったんですけど、お姫様の格好は違和感ありましたね。なんか着物に着せられてるといった感じでした。

不満点としては、ストーリーの山場で、話が拡散してしまったように感じましたし、砦からの脱出シーンも思わず飲んでたコーヒー吹き出しそうになるありえない解決でしたし、ラストの名台詞「裏切り御免」を、えぇそこで使うの〜?といった所にありました。
だけど、なんだかこれは水戸黄門見て、なんで格さん助さんが戦うより、早く印籠ださないんだよと野暮な突っ込みをするのと同じような気がしてきました。