マリー・アントワネット

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]

ガーリッシュな映画が観たくなったので、マリー・アントワネットを観たよ。
この映画は、「ティーンエイジャーの少女の青春映画っぽい」という気分になりました。

主役は、スパイダーマンシリーズでは何かと言われてしまうキルスティン・ダンストですが、この作品ではコケティッシュな可愛さにあふれてますね。(王女役が合うかと言えば、どうかなぁと思ってしまいますが。)そして、なんといってもベルサイユ宮殿や景色がとても色鮮やかに描かれています。
マリー・アントワネットといえば、フランス革命で、大河ドラマで、歴史物でというのを期待している人は、この映画を観るのはやめた方が良いと思います。ストーリーに関しては、比較的淡々と進んでいきますし。


この物語は、マリー・アントワネットオーストリアから、フランスの皇太子の元へ嫁いできてから、フランス革命までを描きます。なので、場面はほとんどベルサイユ宮殿で、絢爛豪華ですが、しきたりがやたらと厳しい場所でもあります。服を着せるために女官が数人も控えたり、朝食も一皿一皿でてきたりと。宮殿という閉鎖された空間では、うわさ話、悪口などが飛び交っています。
そんな中、他国から14歳で結婚をし、結婚相手のルイ16世も錠前造りが趣味な愚鈍な人物でどうやら相性はよくなさそう、実家からは早く世継ぎをもうけろとの催促。そんな状況に、反発したかったんでしょうね。端的に言うと、家や学校の厳しさに耐えかねて、ぐれる女子高生のような感じでしょうか。衣装を華美にし、髪形にもこり、お菓子を沢山取り寄せ、夜ごとに仮面舞踏会にでかけ、ギャンブルに興じ、フェルセン伯爵との不倫の恋に落ちる。この部分のキレイなドレスや靴、お菓子の映像は、かなり豪華で絵的に楽しいですね。
この中でオイラが、おぉと思ったのは、夜通し遊んで朝日を見に行こうと、池まで寵臣たちと出かける所でした。こうなんか、徹夜でテンション高くなって、意味なく日の出を見に行こうとする所や、ナチュラルハイになってるからただ、クルクルと回転するだけで、楽しいという感じや、また熱にうかされたような、はしゃぎっぷりや、その楽しさは所詮、刹那的な楽しみだという事を感じてる点など、ティーンエイジャーの時って、そんな風に遊んだよな〜、うんうんと共感しました。

なので、歴史とか背景とかを抜きに、華美な衣装や豪華な宮殿で、王女という立場でなく一人の女性が悩んだり、はしゃいだりするのを楽しむ、栄養にはならないかもしれないけど、見て楽しいお菓子のような映画ですね。なので弱点としては、ストーリーとか人物描写になります。人物描写に関しては、かなり物足りない点ですね。なぜ、その行動をするの?というのが、よく分からなかったです。