300<スリーハンドレッド>

300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組) [DVD]

300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組) [DVD]

「This is Sparta〜〜!!」
いや〜、男臭い熱い映画を観ました、観たら思わず上記のように叫びたくなる事必至ですよ。
この300(スリーハンドレッド)の舞台は、紀元前のギリシア。有名なヘロドトスにも書いてあるペルシア戦争の一幕。侵攻してくるペルシア軍100万の大軍勢に対し、ギリシア都市国家の一つスパルタは、主人公のレオニダス王とわずか300の軍勢で立ち向かう。
スパルタという国家は、今日まで存在している、スパルタ教育の語源となった国である。スパルタの子供は、まず生まれてから健康かどうかを判定される。ここで健康でない子は、必要ないとされ、谷に落とされ殺されてしまうのだ。成長した子も7歳で親元から話され、軍事教育が始まり、その際食事は与えられず、盗んで手に入れるように促している。成人の儀には、猛獣と一人戦い勝つ事を求められる。
そんなスパルタに対し、ペルシア帝国が100万という大軍を背景に、降伏を迫る所から、物語は始まる。そのペルシア帝国に対し、スパルタの王レオニダスの回答は拒否。だが、神殿は戦争に反対をし、議会も降伏という意見が大半な状況であり、レオニダスが動かせる手勢は、わずか300名の戦士のみ。
しかし、レオニダスは、その300人の戦士と共に100万のペルシア軍と戦いに赴く。圧倒的な軍勢、勝てないと分かっている敵にどうして立ち向かっていくのか?その回答の骨太さ、漢っぽさに目頭が熱くなる。

そして、ペルシア軍との戦いのアクションシーンなのだが、最高です。上で背景なんかも述べたのだけど、多分この作品においての本質は、このアクションシーンだと思います。それくらい素晴らしい。
まず、スパルタ軍の格好が、兜にマントを付けて、片手に盾、片手に槍または剣を持っているという格好からして、つまり上半身は裸な訳で。ほれぼれするような筋肉が動くのですな。それにアクションシーンでは効果的にスローモーションが使われていて、いちいち格好いいのである。(ジョン・ウー監督の演出と似たような感じですね。)それに集団戦も、統率のとれた攻防、盾を上手く使って矢を避けたり、相手を押し戻したりしてるのも単調にならずに楽しめました。
とはいえ、バッサバッサと切り倒していく過程で、血は出るは、足が切られるは、首は飛んでいってしまうはと多少グロい部分はあります。この辺り苦手な人は避けた方が良いかと。といっても、背景全体がグレーっぽくなってるせいか、気持ち悪いという感じはなかったかな、オイラは。
ペルシア軍は、身長2m超の巨人が出てきたり、サイが出てきたり、仮面を嵌めた忍者らしき敵がでてきたり、魔術師風な敵が火炎瓶を投げ込んできたり、空が覆われる程の矢が降ってきたりと多彩です。なので、この辺りのありえないような敵で史実に忠実にという意思はないんだなと思いました。歴史を題材としたフィクションとしてみた方が良いと思います。

熱い迫力のあるアクションが観たいという人には、お勧めの一本です。


そうそう、レオニダス王を演じてるジェラルド・バトラーさんは、オペラ座の怪人のファントム役を演じてましたよね。ファントムは優美という感じなのに対して、レオニダス王はタフ&ワイルドって感じなので、役者さんってのは、凄いなと思いますね。