フォルクスがというよりも

 公取委は「ステーキ」という表示があれば、一般消費者はブロックの正肉からカットした肉だと思うのが普通だ、と指摘。同社のメニューの表記は「成型肉」を優良に見せて客を誘う行為に当たると判断した。

 そのうえで、「成型肉」を使う場合は、その旨を明示しない限り、実際のものより著しく優良であると消費者に誤認させるとして、同社に表示を改善し、再発防止措置を取るよう命じた。

 公取委の調査に対し、同社は「牛海綿状脳症(BSE)などの影響で牛肉が品薄になり、より安くおいしいものを食べてもらうために成型肉を使った商品を開発した」と説明しているという。

 同社本社総務人事部(東京)は「(問題となった商品は)口当たりをよくするために加工したものだったので、表示する必要はないと考えていた」と釈明。排除命令を受けたことについては「今後は景品表示法を順守し、お客様に適切な情報提供に努めたい」と話している。

 ステーキに関する表示をめぐっては、公正取引委員会は81年10月、食肉販売業界に、「成型肉」の場合は、その旨を明示するよう要望している。しかし、外食産業のステーキの表示に関する法的な基準はないという。

さて、昨日発表されたこのニュースですが。まぁ、フォルクスの株主でも、食べに行った事も1度もないのですが、ちょっと気になった点を。これって、公正取引委員会がちょっと強引じゃないかなぁと思います。
ここで、問題となっているのは、通常ステーキというのは、正肉からカットした肉を使うもので、そうじゃないから景品表示法違反という事ですよね。でもそれって、記事中にもありますけど、ステーキの表示に関する法的な基準はないし、そもそもその理屈でいくなら、ハンバーグステーキやサイコロステーキはどうなるの?という疑問がでるのですが。これが、成型肉をサーロインステーキと嘯くなら、確かに景品表示法違反というのは分かるんですけどね。

それにしても、疑問はなんで今更この話が?って気分がするんですが。成型肉の話って、ずいぶん昔から話って出てたと思うんですけど。
この調子だと、ファミリーレストランでステーキの材料がメルティークだとか、居酒屋でししゃもではなくカペリンだからとか、回転寿司でネギトロのトロは赤身と油を足したものだからとか、穴子ではなくマルアナゴというウミヘビだからとかで排除命令するようになるんですかね。

それよりも、加工食品の原産地表示や名称のガイドラインを制定する方が先じゃないのかな。正直、安全なら私は成型肉でもカペリン、マルアナゴでも食べますし。

あ、後、この記事で気になったのは、内臓肉という表現。なんかもの凄い悪いイメージあるじゃないですか。(本来廃棄する部分を使ってたかのような)実際にはハラミだと知って私的には、な〜んだと拍子抜けしたんですが。公正取引委員会の発表資料も読んだんですけど、どこにも内臓肉の表現はないし、このマスコミの水に落ちた犬は叩けという姿勢には不快感を感じます。