不撓不屈

公式サイト→http://futo-fukutsu.cocolog-nifty.com/
こちらhttp://d.hatena.ne.jp/yuutaizanmai/のrikaさんとご一緒に、伏見ミリオン座で鑑賞してきました。4339 スターキャットの優待を使用しました。
で、この映画のあらすじは、税理士の飯塚(滝田 栄)が考えだした「社員に対して後に支払うつもりの賞与を損金にするという別段賞与」に対して国税庁は脱税だと指摘してくる。飯塚はあくまで適法な節税だと主張し、国会まで巻き込んだ国税庁と飯塚の戦いを描いた作品です。事件の状況は異なりますが、骨格部分としては、現在のライブドア事件と似ている部分もあり、だからこそ、映画化したのかなという気もします。

全体の映画としての印象は、悩んだら、海に行くような演出ナレーションを多用する手法や画面構成は、ずいぶん古くさいです。正直、昭和の作品だと言われてもオイラは納得したでしょう。画面構成もカメラ位置は固定されて長回しでとられる事が多かったです。なので、最近のカット割りが多い映画になれているとタルイなぁと感じるかもしれません。例としては古いですが、東京物語小津安二郎監督に似ているかな。

ストーリーとしては、まずは、国のいやらしさが、存分に描かれます。税務調査として飯塚の顧客に営業妨害のように何度も調査をかけます。また、4人の職員を無理矢理脱税指導の容疑で逮捕します。この辺りは、国家権力が本気を出したら、白を、すべて黒に置き換える事はできるんでしょうね。国策事件という言葉も、ありますしね。
その結果、雑誌、新聞というメディアは、悪く書き立てる、その中で支え合う家族や夫婦の中にジーンとくる場面が多かったです。あと、その話し振りに現代劇となんか違和感があるなぁと思ったのですが、その原因は子供たちが両親に話をする時には、敬語なんですね。家長を頂点した昔の日本の家庭の姿が見て取れました。
最後に逆転をするのですが、その部分はもうちょっとドラマチックな演出にしても、良かったんじゃないかな。嫌がらせをしていた国税庁職員がギャフンと言われるのを楽しみにしてたら、ちょっと肩すかしな感じでした。
オイラは、へぇ〜と思った事も多く映画としては一般的ではないでしょうが、楽しめました。