かつをぶしの時代なのだ
- 作者: 椎名誠
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1993/05/20
- メディア: 文庫
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あれは、小学校、それとも中学校の頃だったか、突然に椎名誠先生のエッセイにはまった事がありましてね。オイラは時々、そうやって作者にはまる事があって、司馬遼太郎の歴史小説を読み漁ったり、星新一のショートショートや、赤川次郎のユーモア小説、島田荘司の本格ミステリー、田中芳樹のスペオペや、水野良のファンタジーなどなど色々影響を受けてきたと思いますが。
エッセイは、シーナ節と言われるこの文体が、オイラがブログで書いてみたい文体の原点なんだろうなぁと改めて認識した次第で。もう20年以上前に発売された、この本は今読んで古臭さを感じさせないです。まず、題名が面白い。「大相撲はマホービンに負けてよいのか」とか、「憎しみのタクシーが愛に変わるときおれは熱い吐息でウッフンと言った」などなど。なんかちょっと読んでみようかなという気になりませんか。そして文章のテンポが良いですね。こうポンポンと展開されていきます。けれどもスグに話が脱線もしていくのですけどね。そして扱ってる話題は、まぁどうでも良い話題を真剣に考察するという感じですね。リポビタンDのCMのファイトいっぱつについては、ファイトを勘定するのに一発二発は適当なのかを考察したり、蚊取り線香が丸でなく四角だったらどうなるかを縷々と述べたりといった感じですね。
なんとなくこの椎名さんの文体は、頑張れば、書けそうな気がするけども、自分のブログを読み返してみて、全然適わないという当たり前の現実に気づく春の夜の事でした。